新設構造物の維持管理用初期値計測

構造物の挙動を経年的に計測するモニタリング手法による維持管理手法が積極的に研究されています。この一環として振動実験を実施することがあります。
【 ニールセンローゼ橋の振動実験 】
この例は、新設ニールセンローゼ橋(道路橋)を対象に、設計仮定条件の検証ならびに走行安定性の確認を主な目的として実施した振動実験です。
写真(左)は同期式大型起振機を橋梁上に設置して、このときの加速度応答を測定している状況を示しています。起振機による振動実験では加振周波数を僅かずつ変化させて定常加振を行い、このときの橋梁の振動を測定します。
写真(右)は橋梁上に試験車(総重量196kNダンプトラック)4台を並走走行させて加速度応答を測定している状況を示しています。
実験の結果はモニタリングの基礎資料とするだけではなく、FEMによる固有値解析結果等との整合性を確認して設計条件の妥当性ならびに走行安定性の検討を行うこともあります。

測定状況


振動モード代表例
【 波型鋼板ウェブ橋の載荷実験 】
下の写真に示すような波形鋼板ウエブを有するPC6径間連続ラーメン箱桁形式の橋梁は、全国的にもその施工事例が少なく、このため、連続ラーメン形式を有する波形鋼板ウエブPC橋の構造特性について不明な部分が多く残されています。
このような新工法によって架設された橋梁の構造的特性、静的・動的挙動を明らかにし、設計上の仮定の妥当性を検証するとともに、今後の維持管理に有用な初期データを収集することを目的として載荷試験を実施しました。
載荷径間の最大たわみ量(13.5mm)に対し、隣接径間の跳ね上がり量は、解析値、実測値とも1mm以内と小さく、曲げモーメントが隣接径間にはほとんど伝達されていないことから、波型鋼板ウエブのアコーディオン効果により、曲げモーメントに抵抗しないという設計上の仮定は妥当であることが分かりました。

対象橋梁


載荷試験の一例


載荷試験時の変位変形の一例