橋梁耐荷力調査

既設橋梁の耐荷力調査は既知外力に対する応答値を計測することで、実際に橋梁が持っている耐荷力を評価します。これにより設計における仮定条件の妥当性検証や補強要否の判定などを行います。
【 非合成桁橋における実耐荷力の評価 】
この例は、既設非合成桁の実耐荷力を評価する目的で行った載荷試験の様子を示したものです。この事例では総重量約700kNのトレーラを4台載荷して、およそ現行の設計活荷重(B活荷重)に相当する荷重を与えています。試験では異音などの変状がないことを確認し、このときの応力・たわみを計測して橋梁の実耐荷力を評価しました。この結果、当該橋梁は非合成桁でありながら活荷重載荷に対しては合成桁挙動を示すことを確認しました。また、実測結果に基づいて構築したFEM解析モデルに対する設計荷重載荷時の発生応力は許容応力を満足する結果が得られました。このようなFEM解析モデルでは二次部材の影響などをパラメトリックに検討することも可能となります。

載荷試験状況

主桁断面の応力分布
【 火害を受けたPC橋の耐荷力調査 】
下図のような火災被害を受けたPC橋梁の耐荷性能を含めた健全性の確認を目的として載荷試験を実施しています。
当該橋梁は局部的には深刻な損傷を受けたといえるが、橋梁全体の耐荷性能は損なわれていないと考えられました。対策としては耐荷力を改善するための補強ではなく、現状復帰を目的とした補修(断面修復)でよいと判断しました。ただし、鉄筋やPC鋼線は露出しており、このまま放置すると鋼材が腐食することにより耐荷力が低下することも十分に考えられるため、早急な対応が必要であることを提案しました。

煤の付着
鉄筋・PC鋼線の露出

コンクリートの爆裂

載荷試験

健全部と火害部のたわみ比較